医療事務のお給料はいくら?
雇用形態別・地域別年収を徹底解説
ライフステージが変わっても働くことのできる仕事として女性に人気の医療事務。 正社員として働いたり、結婚して子育て期間中はパートとして働くなど、柔軟に雇用形態を変えて働くことができます。 医療事務を目指すなら気になる年収事情。一般的に医療事務はお給料が安いイメージがある方が多いようですが実際はどうでしょうか。 この記事では医療事務の平均給料やボーナスの有無などを中心に解説します。
この記事の監修者
谷 京香
たのまな医療事務通信講座の講師、講座監修/ ヒューマンアカデミー医療事務講座の講師、講座監修 / ヒューマンリソシア株式会社 メディカル部門 マスターズマネージャー
医療事務の平均年収
雇用形態別
雇用形態 | 給料 |
---|---|
正社員 | (年収) 311万円 |
派遣社員 | (時給) 1,201円 |
アルバイト・パート | (時給) 995円 |
出典元:求人ボックス
正社員
正社員の平均年収は311万円程度、月収は26万円程度です。給料は最終学歴によって異なり、高卒よりも大卒のほうが高い傾向にあります。
正社員には、ボーナスや退職金が支給されるケースが多いです。
繁忙期には残業が発生する可能性もありますが、残業代の有無は勤務先の規定によって異なります。
派遣社員
派遣社員の平均時給は1,201円です。給与形態は正社員と異なり時給制になりますが、正社員のほうが高いとは限りません。
派遣先や勤務時間、実務経験などで時給が変動するため、正社員と同等またはそれ以上の年収となる場合もあります。
ボーナス支給の有無は、派遣元の会社によって異なります。残業代は、所定労働時間を超えた労働に対しては基本的に支払われます。
アルバイト・パート
アルバイト・パートの平均時給は995円です。派遣社員と同様に給与形態は時間給で、勤務先や労働時間、実務経験などで時給は変わります。 フルタイムで働く人もいますが、午前のみ、午後のみなどの短時間勤務をする人が多いようです。 ボーナスや退職金の支給は就業先によって異なります。
エリア別
地域 | 正社員(年収) | 派遣社員(時給) | アルバイト・パート(時給) |
---|---|---|---|
北海道・東北 | 250万円 | 1,069円 | 895円 |
北陸・甲信越 | 273万円 | 1,190円 | 901円 |
関東 | 332万円 | 1,294円 | 987円 |
東海 | 288万円 | 1,209円 | 941円 |
関西 | 286万円 | 1,245円 | 945円 |
中国 | 252万円 | 1,116円 | 909円 |
四国 | 247万円 | 1,058円 | 881円 |
九州・沖縄 | 252万円 | 1,065円 | 889円 |
出典元:求人ボックス
平均給料が最も高いのは、東京都を中心とした関東エリアです。 北海道・東北エリアと比べると、正社員の年収では80万円程度の差があります。医療事務に限ったことではありませんが、都道府県別では首都である東京都が最も傾向にあります。
医療事務が人気の理由とは?
医療事務は、他の職種と比べても決してお給料が高いわけではありませんが、女性を中心に就業を目指す人が多い職種です。 医療事務がなぜ人気なのか、特に女性に人気が高い理由を解説します。
雇用形態を選べる
子どもが幼いうちは短時間のパートで働き、手が離れた頃には正社員に転職するといった働き方ができます。 また、女性が多い職場だけに、産休や育休が整備されている医療機関も多い傾向にあります。
未経験でも就職できる
医療事務の求人を見ると、未経験者をはじめ、資格がなくても応募できる求人が多くあります。 求人データに「資格不問」や「未経験歓迎」と記載があるか確認してみましょう。
転職・再就職しやすい
医療機関は全国にあるため、諸事情で退職を余儀なくされても働き口は豊富です。また、大手の派遣会社は全国に支店があるため、 転居先近くの勤務地を紹介してもらえます。 また、仕事内容も基本的にはどこの病院でも同じため、即戦力として働くことができます。
年齢を問わず求められる
専門的な知識やスキルが求められる医療事務は、経験やスキルがあれば年齢問わずブランクがあっても再就職しやすい職種です。 全く違う職種からの転職の場合でも、デスクワークの経験や医療事務の資格があれば採用されるケースもあります。
景気に左右されず安定性がある
医療機関は人々が健康に暮らすために必要な存在。 医療機関は常に必要とされており、さらに、日本はこれから高齢化社会に突入すると言われている中で医療機関はますます必要な存在になります。 医療事務のお仕事は機械化が進んでいますが、全く必要なくなるというわけではありません。 また、一般的な病院での医療事務だけではなく、介護施設や訪問診療所といった場所での需要も増えていくでしょう。
お給料を上げる方法
お給料よりも融通の良さややりがいで医療事務を選ぶ人が多いですが、それでもやっぱりお給料は少しでも高い方がいいですよね。 就業時にはお給料が低くても、将来的にお給料を上げる方法をご紹介します。
スキルアップする
就業時は医療事務の経験がなくても、経験を積んでこなせる業務範囲やスキルが増えればお給料は上がりやすくなります。 その際に、資格を取るのもいいでしょう。 医療機関によっては資格手当を支給する場合もあります。
昇進する
医療事務に限ったことではありませんが、昇進すれば役職手当が支給されるため、給料がアップします。
大学病院や総合病院などの比較的大規模な病院では、次のような役職が用意されているケースがあります。
主任
医事課長
事務長 など
昇進を目指す場合は同じ医療機関で長く務めることはもちろん、他のスタッフをまとめ上げる統率力やコミュニケーション能力を高めることも大切です。
転職する
現在の勤務先でお給料を上げることが難しければ、よりよい待遇の職場に転職するのもいいでしょう。 お給料だけで選ぶと後悔することもあるので、自分が何を優先したいのかよく考えてみるといいでしょう。
医療事務のおすすめ資格試験
お給料を上げる方法として最も挑戦しやすいのは資格を取得すること。お給料アップだけでなく、就職にも有利になる資格試験を紹介します。
医療事務認定実務者®試験
接遇マナーや医療事務の基礎知識とレセプト(診療報酬明細書)の作成スキルが主となっており、医療事務の業務に必要な全般的な知識・スキルを身につけることができます。 難易度は比較的低めで、初心者向けの医療事務資格試験となっています。
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医療事務技能審査試験
医療事務認定実務者®同様、「受付事務」「診察報酬に関する事務」「現場でのコミュニケーション能力」を問う資格試験となっています。
医療事務管理士
他資格試験同様に、医療事務の一般的な知識やスキルを身につけることができます。 出題範囲が広く、試験回数が一般的な試験と比較すると少なく設定されているため難易度はやや高くなります。
診療報酬請求事務能力認定試験
厚生労働省の認定を唯一受けている検定で難易度も高くなりますが、この資格を所有している場合、資格給を出してくれる職場もあります。
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関連記事:医療事務の資格にはどんなものがある?難易度についても解説!
まとめ
医療事務は、資格なしや未経験者の求人も多いです。しかし、未経験者が応募する場合は資格があるほうが有利となるでしょう。 また、実務経験を積めばお給料が高い医療機関への転職も期待できるため、まずは資格を取得して仕事に就くことを目指しましょう。
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